フランスのドミシリエーション(登記住所サービス):仕組みと法的要件
フランスで登記されるすべての会社は、フランス国内の住所に登記上の本店所在地(siège social)を置く必要があります。ドミシリエーションとは、オフィスを借りたり自宅を使ったりする代わりに、認可を受けた事業者の拠点に本店所在地を置く合法的な方法です。このガイドでは、ドミシリエーションの概要、お客様と事業者それぞれに法律が求めること、そしてすべてオンラインで手続きする方法を解説します。
ドミシリエーションとは
ドミシリエーションとは、専門会社の住所を自社の正式な本店所在地として使うことです。この住所は定款、登記簿抄本(Kbis)、請求書に記載され、公的な郵便物もこの住所で受け取ります。
リモートで働く創業者や、海外から事業を運営する方、個人の住所を公開の企業登記簿に載せたくない方にとって、最も一般的な解決策です。
フランスの会社はどこに本店所在地を置けるのか
選択肢は3つあります。1つ目は、事業用物件を借りるか所有すること。2つ目は、一定の条件のもとで会社代表者の自宅を使うことです。ただし、賃貸借契約や管理規約で事業利用が禁止されている場合は、最長5年間の一時的な利用に限られます。3つ目は、認可を受けたドミシリエーション会社と契約することです。
フランス国外に住む創業者にとって、最初の2つは現実的でないことがほとんどです。ドミシリエーションなら、賃貸契約も保証金も現地での拠点もなしに、法令に適合したフランスの住所を確保できます。
法律が求めること
ドミシリエーション事業者は、県庁が発行する認可(agrément)を受けていなければなりません。認可のない事業者を利用すると、会社の登記が拒否されたり、異議を申し立てられたりするおそれがあります。Koulierはパリ県およびセーヌ=マリティーム県(Seine-Maritime)の県庁から認可を受けています。
両者の関係は書面のドミシリエーション契約で定められ、契約期間は最低3か月で、自動更新されます。事業者は、お客様の会社が経営会議を内密に開ける場所を提供し、会社の書類をいつでも確認できる状態で保管する必要があります。その代わりお客様は、その住所を本店所在地として使用すること、会社に変更があれば事業者に知らせること、郵便物の受け取りを事業者に委任することに同意します。
ドミシリエーション事業者はマネーロンダリング防止規制の対象でもあります。契約前に会社とその代表者の本人確認を行う義務があるため、身分証明書と住所証明書の提出が求められます。
ドミシリエーションと会社登記
契約を締結すると、事業者からドミシリエーション証明書(attestation de domiciliation)が発行されます。これを、企業手続きの一元窓口ポータルからオンラインで提出する登記書類に添付し、会社がフランス国内に本店所在地を持つことを証明します。
選んだ住所によって、会社を管轄する商事裁判所や、CFE(cotisation foncière des entreprises、地方事業税)の算定基準となる市町村も決まります。CFEの額は市町村によって大きく異なります。
Koulierの仕組み
Koulierは、パリ8区とノルマンディーの2か所の認可住所をご用意しています。プランを選んでオンラインで支払い、スマートフォンから本人確認を済ませれば、ドミシリエーション証明書を受け取れます。すべて数分で完了し、ご希望なら英語で手続きできます。
届いた郵便物は到着当日にスキャンされ、オンラインのダッシュボードで確認できるため、どこからでもフランスの会社を運営できます。プランは月額10ユーロからで、長期契約の縛りもありません。
よくある質問
フランスでドミシリエーションは合法ですか?
はい。ドミシリエーションはフランス商法典で規制されています。事業者が県庁の認可を受けており、書面のドミシリエーション契約を締結していれば合法です。
外国人でもフランスの会社の登記住所を置けますか?
はい。国籍や居住地の要件はありません。事業者はマネーロンダリング防止義務の一環として、お客様ご本人と会社の確認を行います。
ドミシリエーション契約の最低期間はどのくらいですか?
法律で最低3か月と定められており、自動更新されます。Koulierではその後、月払いまたは年払いのプランを継続できます。
ドミシリエーションの住所を請求書やウェブサイトに使えますか?
はい。ドミシリエーションの住所は会社の正式な本店所在地なので、請求書や見積書、ウェブサイトの法定表示に記載する必要があります。