フランスの会社名「raison sociale(商号)」とは:定義・決め方・違い
raison sociale(商号)とは、フランスの会社が行政機関や裁判所、取引先に対して自社を示す正式な名称です。定款、登記簿抄本(Kbis)、あらゆる商業書類に記載されます。フランスで会社を設立する際は、商号を適切に選び、商業名や商標と混同しないようにすることで、登記時のトラブルを避けられます。
raison socialeとは
raison socialeとは、法人の法的な名称です。会社が公式に存在するときの名前であり、定款に記載され、商事裁判所書記課(greffe)が発行する登記簿抄本(Kbis)にも記載されます。
歴史的には、raison socialeという言葉は民事会社(たとえばSCIや自由業会社)の名称を指し、商事会社(SAS、SASU、SARL、EURL)はdénomination sociale(会社名称)を使っていました。現在の一般的な用法では、どちらも同じもの、つまり会社の法的な名称を指します。
商号・商業名・屋号の違い
商号(raison sociale)は、法的な面で会社を識別するものです。商業名(nom commercial)は、事業が一般に知られている名前で、商号と異なっていてもかまいません。屋号(enseigne)は、事業を行う店舗や拠点を示す名前です。つまり1つの会社が、商号に加えて1つまたは複数の商業名と、別の屋号を持つことができます。
一方、商標は、製品やサービスを保護するためにINPI(フランス国立工業所有権庁)に出願する標識です。商標を出願しても商号が自動的に確保されるわけではなく、その逆も同様です。両方を確認しておくと安心です。
商号の決め方
まず、INPIの企業データベースとInfogreffeで名称が使えるかを確認し、同じ業種ですでに登記されている会社と混同されないようにします。次に、INPIのデータベースで既存の商標を確認します。
商号には、事業内容、造語、社員(株主)の姓などを使えます。ただし法人形態と矛盾せず、事業の性質について誤解を招かないものである必要があります。決定した商号は、商業・会社登記簿(RCS)への登記によって保護されます。
商号と本店所在地の住所
会社の法的なアイデンティティは、切り離せない2つの要素、つまり商号と登記上の本店所在地(siège social)の住所で成り立っています。本店所在地によって、管轄の裁判所、企業手続きセンター、そしてCFE(cotisation foncière des entreprises、地方事業税)の算定基準となる市町村が決まります。
ドミシリエーション(登記住所サービス)を利用すれば、オフィスを借りずにビジネス用の住所を本店所在地にできます。Koulierは県庁認可の住所をご提供しており、登記の際にお客様の商号と組み合わせてご利用いただけます。
よくある質問
raison socialeとdénomination socialeは同じものですか?
実質的には同じです。dénomination socialeは商事会社に使われる正式な用語で、raison socialeは伝統的に民事会社に使われてきた用語です。どちらも登記簿抄本(Kbis)に記載される会社の法的な名称を指します。
商号は変更できますか?
はい。変更には、社員(株主)の決議、定款の変更、法定公告媒体への公告掲載、そして商事裁判所書記課での変更登記が必要です。
商号は書類への記載が義務付けられていますか?
はい。法人形態、資本金、SIREN番号、本店所在地の住所とともに、会社の請求書、見積書、契約書、ウェブサイトに記載する必要があります。